博物館がやってきた!in 奄美大島~マングローブ林自然観察会
先週末12/13の日曜日,奄美市住用のマングローブ林周辺で行われた県立博物館移動博の自然観察会のお手伝いしてきましたので,その観察会での様子を紹介します。
参加者は,奄美市住用の「黒潮の森マングローブパーク」に集合し,観察地点まで自家用車を使って移動しました。この日は天気にも恵まれ,住用川河口のマングローブ林の干潟の自然観察のため,干潮時刻にあわせて午後からのスタートとなりました。
参加者は長靴に履き替え,二班に分かれて干潟周辺の動物と植物について,博物館の先生の解説を聞きながら,周辺を歩きます。
何か足下にあるようです・・・・・
生物がもぐった巣穴でしょうか?何がいるのでしょうか?
干潟の先端の方に目を移すと・・・・
ミナミコメツキガニの集団のようです。ちょっと近づくと一斉に移動して逃げ出します。
双眼鏡を使って観察します。甲羅の部分が青灰色で,潮が引いた干潟の上で大きな群れをつくり,脚で体をかつぎ上げたような高い姿勢で歩きまわっています。カニは横に歩くものが多いですが,ミナミコメツキガニは前に歩くのが特徴的でユーモラスですね。
巣穴からハクセンシオマネキがはさみを出しています。こちらも近づくとさっと姿を隠します。
後半は,班を入れ替わり,マングローブ林の自然観察です。
潮の引いたマングローブ林のなかを歩きながら,オヒルギ(アカバナヒルギ)やメヒルギの観察を行いました。
オキナワアナジャコのシャコ塚を発見!残念ながら,住民とはお会いできませんでしたが・・・アナジャコのつくった結構な大きさの塚を間近で観察できました。
博物館の植物担当の先生がマングローブ林の植物群落について解説をしてくださいます。板根が発達して木の幹を支えているサキシマスオウの実(種子)はウルトラマンに似てますね。
さらに足下で・・・・・
ヒルギシジミを発見!10センチを超える大型の二枚貝(シジミ科)で,奄美諸島より南の西太平洋、インド洋に広く分布し,河口付近やマングローブの生えた泥湿地にすんでいます。
2時間ほどのマングローブ林周辺での自然観察会でしたが,奄美のマングローブ林や干潟の豊かな自然を観察することができました。
泥地に足をとられて,大変なところもありましたが,みんなで協力し合い,世界自然遺産を目指す奄美の豊かな自然を堪能し,貴重な経験となりました。参加されたみなさん,お疲れ様でした。