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宇検村立田検中学校

奄美大島の最高峰で,世界自然遺産に登録されている湯湾岳(694m)の山すそ,波静かな焼内湾の湾奥に位置する宇検村立の中学校です。(R6年 生徒数19人,学級数3,校訓:強く・正しく・美わしく)

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2015年8月30日 (日)

歴史へのロマンに思いをはせて・・・・ 

宇検村ではこの週末に村内で発見された倉木崎海底遺跡に関するイベントが行われましたので,その様子を紹介します。

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倉木崎海底遺跡は,平成6年に宇検村西方の宇検集落と枝手久島の間の海峡部で発見された海底遺跡で中国製の陶磁器が2300点ほど引き上げられ,これまで調査研究が行われてきています。

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昨年度の九州国立博物館の水中探査機調査を受けて,調査結果の報告をかねて今回,宇検村内で調査に携わった学識経験者による発表,シンポジウムおよび遺跡見学会が行われることになりました。大ホールはけっこうな数の聴講者で,海底遺跡への関心の高さがうかがわれます。

そして,きょう8/30(日)は幸運にも倉木崎海底遺跡の現地見学会に参加させていただきました。

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朝,指定の時間に宇検漁港に集合し,班ごとにチャーターした漁船に乗船して,海底遺跡に向けていざ出発です。

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倉木崎海底遺跡周辺のポイントに到着です。水中箱めがねを使って海底をのぞきます。

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観察しやすいように事前に数ポイントほどマーキングがされています。陶磁器の破片らしきかけらが海底に多数沈んでいます。

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これまでの調査研究で,これらの陶磁器は12~13世紀の南宋時代に中国中南部,現在の浙江省や福建省付近で作られ陶磁器なのだそうです。引き上げられた陶磁器などの資料は村生涯学習センター「元気の出る館」に常設展示されています。

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日本に向かう中国商人の船がこの奄美大島の宇検村を経由してアジアとの海上貿易,交流が行われていたと考えるとなんだかワクワクしますね。

残念ながら,見つかっているのは陶磁器だけで,沈没船の発見はされていませんが,宇検村に残る「碇石(いかり石)」の存在なども考え合わせると,ますます夢やロマンが広がります。宇検村の宝として,みんなで今後の倉木崎海底遺跡の保護と活用方法を考えていきたいものですね。